メープルシロップといえば今オリンピックが行われている
カナダが有名ですが、そのシロップのもとはカエデの樹液。
もちろん、日本にもたくさんカエデの木はあります。
日本でも一か所、少量作っているところが山形にあるそうですが
今、埼玉県のある地域でこのメープルシロップ作りに取り組んで
いるところがあります。
(詳しい場所は・・乱獲を防ぐためにまだ内緒。
昔、中国ではメープルシュガーが薬になるというので人々が殺到し
山からすっかりカエデの木が消えてしまったという経由があります。)
山を守るNPOのグループが20年かけて、山のカエデのデーターを
集めてきました。
今60年かけて育ったヒノキ一本の値段が1980円。
山から切り出すのに2000円の費用がかかるのですから、
林業が衰退するのも当然の結果となります。
このカエデから育った樹液がさまざまな形で地域の特産品となれば
再び山は活気を取り戻します。
さて、山は快晴。
でも対岸の崖には大きなつらら。
足元の川はこのとおり。
川沿いにしばらく歩くと目当てのカエデの木が。
NPOの方からカエデの説明を受けました。
カエデの木はもちろん日本中にありますが、おいしい樹液が出るのは
さまざまな気候条件をクリアしたところ。でもまだ詳しいメカニズムは
わかっていないのが自然の不思議です。
春先、樹の活動が始まるころ樹液がとれる時期、このころが一番おいしいそうです。
「こうやって樹に穴をあけるんですよ」との説明。
これは設置して2週間のタンクです。
コップに入れてもらうと、透明な樹液。
口に入れると樹の香りとかすかな甘み。
少し温めると、甘みが増してきます。
まさに樹の命を分けてもらった思い。
人は自然の中で生かされているのだという謙虚な思いがわいてきます。
まだまだ、このプロジェクトは始まったばかり、これから育っていく
子どもたちのためにも、美しい山、元気な樹木をたくさん残して
行きたいと思います。
さて寒かった山から下りて待っていたのは樹液を使ったおいしい料理。
いろいろおいしい料理でしたが一番おいしかったのは
樹液を入れて焼いたパンと紅茶。
まず「給食バンザイ」や「はなまる給食」に参加した子どもたちに
この体験をさせてあげたいと考えています。
樹液を煮詰めてメイプルシロップを作った後は
みんなで焼いたパンケーキにトロリ・・・
おいしくて楽しい体験教室になりそうです。
(おばさんの夢は甘い香りに乗って広がります。がんばらなくっちゃ!)