森林インストラクターのジョーさんに借りた本。
3月11日以来、放射能の危険性についてたくさんの人がさまざまな意見を述べています。「東京からアメリカへの飛行機の中で受ける放射線の量」と比べて心配するなという人もいれば、
食品に含まれる放射能を心配して「一切この地域の食品は食べない」という人もいます。
この本の著者、小出裕章氏はかっては原子力の力に
夢を持ち研究していた京都大学原子炉実験所の助教授です。
その長い研究の中で原子力の危険性に気づき
40年間もその危険性を警告し続けた人です。
原子力発電は二酸化炭素を出さないクリーンで安価な
電力発電、という国や企業の宣伝をずっと信じ続けてきた
私たち。
よく「あまりにも無知であった」という言い方を
しますが、この原子力に関してはそんな生易しいことではなく、
「知らないことは罪である。」と思い知らされる
内容です。
日本の原子力の力は世界最高水準だと言いながら
いざことが起きると、フランスやアメリカに
頼らざるを得なかったことからわかるように
実は日本は原子力開発に関しては後進国だったのです。
あとは、自衛隊や電力会社の社員の命をかけた
決死の行動を賞賛し頼るだけ・・
これではまるで戦時中の神風特攻隊と同じです。
残念ながら私には、この本に書かれたことが真実で
あるかどうかは分かりません。
(むしろ、真実でないことを祈っているまだ楽観的な
私がいます。)
ただ、多くの人にこの本を読んでほしいと思います。
出版は扶桑社「原発のウソ」という本です。
どれだけ、多くのことにベールがかけられていたか、
一方にだけ都合のよい話を信じさせられてきたか、
どれだけ国(一部政治家)と電力会社が
手をつないできたか
そしてどれだけ放射能が恐ろしいものかが書かれています。