昨日は、前進座75周年公演の歌舞伎に、元気埼玉の仲間と一緒に
行ってきました。
今回の出し物は「謎帯一寸徳兵衛」と「魚屋宗五郎」
謎帯一寸徳兵衛・・・鶴屋南北作「夏祭浪花鑑」のパロディ。
大悪党、大島団七の罪を、中村梅雀扮する吾妻屋徳兵衛が暴いていきます。
魚屋宗五郎・・・酒乱のため禁酒の誓いを立てていた宗五郎(梅之助)。
ところが、妹が無実の罪で殿様に御手打ちになったという知らせ。
納得できない宗五郎、殿様への義理と妹への思いに苦しみ、
ついに禁酒の誓いを破ってしまいます。そして殿様に一言いたいと家を
飛び出して行きます。
どちらも、夏祭りの賑やかな祭りの音の中で、人々の悲しい思いを
浮き上がらせて行きます。
今まで、一度しか歌舞伎は見たことがなく、果たして楽しめるだろうかと
不安があったのですが、歌舞伎の始まる前に演出家の方に
物語の歴史的背景や、見所を話してもらうという企画だったので
小道具や、舞台作りまで、普通なら見落としてしまうところまで
楽しむ事ができました。
それにしても、花道の歩き方ひとつひとつが、役割りや感情までを
はっきりと表しているのですねえ・・・・
必要な部分だけを見事にデフォルメして、せりふがなくとも観客に
伝わってきます。
背景に流れる祭囃子の鉦の音が情景に応じて華やかになったり、悲しさを
現したり・・・繊細に変化して聞こえるのです。
見所は、梅之助さんがどんどんお酒を飲んでいくシーン。
湯飲みが、かたくちになり、酒樽になり・・・・
実際には飲んでいないはずのお酒なのですが、不思議なことに
徐々に顔が赤みを帯びて艶が増してくるのです。
なんだか、ゾクゾクって来ましたねえ・・
その後は、役者さんも交えての一寸お疲れ様会。
これが、先程まであでやかな女形だった役者さんだとは・・・・
さて、うれしいお知らせ。
元気埼玉はこれから前進座さんのご協力をいただけることになりました。
一寸先ですが、10月に井上ひさしさん作「たいこどんどん」にはまた、役者さんとの交換会を含めた豪華企画をいたします。
お楽しみに!次回はみなさん、ご一緒に!