文部科学省の伊吹大臣へ手紙を書いた名前の知らない君へ。
おばさんは君に、手紙を書かずにはいられない。
どうか死なないで欲しい。
死ぬことが何の解決にもならないことを君が一番
よく知っているはずだ。
そんなに学校が苦しいならもう学校なんて行かなくてもいい。
そんなに友達が嫌いなら、もう会わなくてもいい。
そんなに頼りにならない大人たちなら、もうあてにしなくていい。
おばさんも、長く生きてきたぶんだけ「死んだほうが楽かもしれない」と
思うことが何回も何回もあった。
眠られないまま、暗闇を見つめたまま朝を迎えて思ったこと・・
「ああ、頑張らなくても朝が来るんだ」
おばさんのずっと昔の苦しみと、今の君の苦しみを比べようなんて
思わない。
ただ、1本の道だけを歩き続けようなんて思わなくてもいい。
闘い続けることなんかしなくていい。
いい子でいようなんて思わなくてもいい。
我慢しなくてもいい。
一番君に謝らなくてはいけないのは大人たちの無関心。
見て見ぬふり、そのうち時が解決するだろうと言う楽観主義。
ただ君に生きて欲しい、生きて自分の人生を確かめて欲しい。
あれだけしっかりした手紙が書けるなら「自分は苛められています」と
大声を出してごらん。
「苛めたやつらは一生許さない」と大声に出してごらん。
明日も、次の日も、その次の日も、君にずっと生きてて欲しい。