この光!純金製と純銀製のフルート。
本日は、元気埼玉の取材で練馬区の秋山フルート工房へ。
秋山さんは1954年生まれ。高校時代は吹奏楽部に在籍。
18歳で上京して以来、フルート作り一筋の人生を歩いてきた。
10年前に、本当に作りたいものは自分で作るしかないと独立。
自分の技術と「夢」を追いかけての、無謀な船出だったと話す。
世界最高だといわれたフルート奏者、ジャンピエール・ランパルに
出会ったことがきっかけだった。
彼がその時持っていたのが「金のフルート」。
秋山さんがフルート作りの職人だと聞いたランパルが、
日頃使っていないこのフルートを「16年ぶりにここで吹いてやるよ」と
目の前で演奏してくれた時、その音を超えるのが自分の仕事だと
思ったという。その時秋山さん24歳。
それから、約30年、秋山さんは夢に挑戦し続ける。
秋山さんのフルート作りは全て手作り。
なんと、銀の素材作りから始まる。
友人に頼んで、1870年代の銀食器を、ヨーロッパのオークションで
買い集めてもらい(工房に銀のスプーンとフォークが置いてあった)
それを溶かして板状にのばし、自分で巻いてチューブ(管)を作り
半月掛けてフルートを作り上げる。
ピュアな銀の素材は、音は安定するけれど、ふくらみのある音色は
出ない。まだ銀の抽出技術の進んでいなかったその頃の素材を
使うことにこだわる。
「いろいろなものを含んで、初めていい音色が出る」と。
工房の隣には、奥様の、ふき子さんが教えるフルート教室がある。
(フルートを吹くふき子さん・・これはなんと実名、偶然にも・・)
生徒さんの最高年齢は76歳、50歳過ぎて習い始めたという。
今、熟年世代の生徒さんが増えているとか。
昔、習いたくてもできなかった夢をかなえに訪ねてくるという。
金のフルート、銀のフルート、そして普通のフルート。
吹き比べていただいた。
最高に音にやわらかさとふくらみを感じたのは金のフルート。
値段・・・・聞きたい????
銀のフルート、1本 100万円前後
金のフルート、1本 350万円(全て金製だと500万円)
とても、私には買うことの出来ない金額だけれど
金と銀のフルートの音色を聞くことの出来たこの耳は、最高に贅沢!