先日、都幾川に行った話を書いたけれど本日はその第2弾。
都幾川の町をあちらこちらには、手作りの「都幾川おすすめ地図」が
置いてある。
その地図中で、どうしても行きたかった場所のひとつに
「とき庵」という蕎麦屋さん。
地図には「行列のできる蕎麦屋」とかいてある。
お昼前、もう
何組かの
グループが
お店が開くのを
待っている。
「いらっしゃいませ!」
元気な女性の
声で、開店!
この店の、お勧めは季節の自然の食材を、天婦羅にした「天もり蕎麦」
待つこと、しばし・・・運ばれてきたのがこの蕎麦セット。
蕎麦は、地元都幾川の蕎麦を朝挽いたばかりのもの。
蕎麦の素朴さを充分にいかした「挽きぐるみ」。
器はやはり地元の窯で焼いた、どっしりとした器。
4人で行ったのだが、全員が違う器という楽しい気配り。
そして、圧巻はこの天婦羅!
春の野山がお皿の上に再現される。
椿の花・野芹(ノゼリ)・野蒜(ノビル)・蕗のとう・今年初めて摘んだというワラビ。
そのひとつひとつが、野の香りがして甘みがあること・・・
おばさんは、もう感激で胸がきゅーん!
この「とき庵」は、田中良枝さん(58歳)が15年前、始めたお店。
彼女のもともとの仕事は「洋裁」、地元の「建具会館」という木製品を
展示するお店に勤めていたのだが折角、都幾川に訪れた人に、
おいしいものを食べさせてあげたい一心で、まったくの素人が思い切って開店。
「こんな田舎でお店が流行るはずがない」という周りの評判の中、
どうしたらお客さんが喜んでくれるか、工夫を重ねた結果の
摘み草の天婦羅。
今は、毎日が楽しくて仕方ないという田中さん。
これからの季節、タラの芽・山うど・アカシヤの花・藤の花・・
季節によって内容は、次々に変わっていくらしい。
「とき庵」二代目の息子さんが打つ力強い蕎麦と、
お母さんの良枝さんの揚げる天婦羅の、繊細な季節感。
これはもう、とき庵に行って自分で味わっていただくしかない!
そろそろ、店の近くでは、カタクリの小さな紫の花も見ることができる。
とき庵:埼玉県比企郡ときがわ町西平756-4
TEL・FAX 0493-67-0517
営業時間 11:30開店~売り切れまで